『人声天語』 第141回「日伊共同戦線欧州道中股栗毛(AMT & TMP U.F.O.欧州ツアー2008)」其之弐

11月4日(火) 
午前6時起床。昨日購入せしラーメンを用い、日本より持参せし麺つゆと海苔とおろし生姜にて、更に冷蔵庫より玉子1個を失敬し、今やツアー食の定番となりし麺つゆラーメンを拵え食す。

昨夜Jamesが近所にレコード屋があると語っておれば、早速津山さんに報告。「何ぃ!レコード屋ぁ~!そら行かな!どうせ円高やし、こうなったら買い捲ったる!」
午前10時過ぎにJamesが起きて来れば、我々に問うは「何か飲みますか?コーヒー?紅茶?」その刹那一瞬の沈黙あり。我々の慮りし処とは、津山さんの一言「コーヒーも紅茶もいらんのじゃ!レコード屋や!」なればこそ、それを推察せしか津山さんも意味深に黙っておられれば、我々一同思わず爆笑、果たして何が可笑しいのか理解出来ぬJamesのみ唖然としておれど、取り敢えずコーヒー1杯を馳走になり、いざ中古レコード屋へ出陣。
LP全品3ポンド(この日のレートにて435円)とあれば、津山さんの意気込み半端ならず壮絶な勢いにて抜き捲る一方、どうにも今回余りレコードハンティングな気分にあらぬ私は、全品1ポンドのEPコーナーにて数枚抜きし時点にて打ち止めにせんと思えど、結局時間を持て余せばLPも見始め、不覚にも12″シングル2枚をも購入。津山さんは既に10枚以上抜いておれば「まあ今日はこれぐらいで勘弁しといたろか…。」続けて連れて行かれし新品のみを取り扱う店にて、津山さんはCDボックス等も購入されしとかで、想定外の円高なればこそ「こうなったらポンド全部レコードにチェンジしたる!」

何でも安価な丼屋があるとかで、Jamesに連れて行かれしは「ぽんぽこ食堂」なる日本食レストラン。私はカツ丼を注文、手頃な値段にして手頃な量、味の方はまあ許容範囲と云った処か。

津山さんはこの量では到底食い足らぬと、グリーンティーアイスクリーム(津山さんの話では、決して抹茶アイスにあらじとか)を注文すれば、これが想像を絶する量にして、先程丼を食らいし際、「ごはんこれぐらいドバァ~ッて(約50cm)山盛りにせんかいっ!」なんぞと不平とも冗談とも取れる発言をされておれば、厨房にてこれを盗み聞きされしか。「あかん…頭痛なってきたし、こんなん絶対に腹壊すわ…」弱音を吐けどもそこは男津山篤、見事完食されておられし。

James宅へ戻りコーヒーを頂いておれば、イタリア軍団が矢張り予定より1時間遅れにて到着。いざCoventryへ向け出発。
イタリア軍団は相も変わらず喋り捲り、時には何やら皆で歌さえ歌う始末、何にせよ陽気なイタリア人。途中、ドライブインにてイタリア軍団は昼飯休憩。彼等にとってハンバーガーやらフライドチキン等のアメリカンフードは糞以下の代物らしく、そもそも昼飯はフルコース状態なる食文化を持つ彼等ならば「イギリスの飯は糞だ!」と零しつつも、レストランにてスープやら何やらを食す故、休憩時間は優に1時間を要する有様。小腹が空きし私は、バーガーキングにてフライドポテトを間食。こちらではフライドポテトことチップスは主食なれば、値段的な見地からしても、これは所謂コンビニおにぎりに該当するか、否、仮に該当せざるとも斯くの如く自己暗示を掛けておらねば、以前の如く拒食症にさえなりかねぬ。

今宵の会場John Taylor Houseには、案の定入り時間を1時間以上遅れての到着。今回はツアーを通し同じ機材を使う故、我々はサウンドチェック一切不要と、初日にFrancescoに告げておれば、彼等もそれを踏まえ余裕の遅刻ぶりか。クラブは河口に面して建っており、何でも明日はGuy Fawkes’ Day(火薬陰謀事件記念日)とからしく、遥か先と伺える海辺付近にて打ち上げられし花火が垣間見えれば、花火好きの東君曰く「花火はいいねえ!今年の夏は一度も花火大会に行けなかったからねえ…。」
会場にて用意されし晩飯は、私が忌み嫌うクスクスなれば完全拒否、フニャフニャなソーセージと野菜の煮込みのみ頂けば、矢張り味皆無にしてハバネロソースにて味補正して頂きし。イタリア軍団はこのフニャフニャなソーセージに対し「cazzo!!(ち*ぽ)」と、イギリスの料理の不味さへの皮肉も込め大笑い、されど他に選択肢なければ渋々食らいし顛末。

イタリア軍団が、矢鱈と食い物の写真撮影に勤しむ私の姿を見ては不思議がれば、日本に於いては自分の食せし物の写真を撮影する事が決して稀ならず、自身のブログに「何を食らいしか」を綴る事も今や一般的にして、特に「食ブロガー」と呼ばれる連中を筆頭に、レストランやバーの紹介若しくは批評等を掲載する事も珍しからねば、私もまた同様に、ツアーに於ける食事内容等を、自分のウェブサイトにて紹介するものなりと説明すれど、結果より一層不思議がりし様子なり。成る程、思い起こせば海外にて、食い物の写真を撮影する輩なんぞ、日本人観光客を除けばほぼ皆無にして、また日本を訪れる外国人観光客にせし処で、矢鱈と食い物の写真を撮影する外国人なんぞ殆ど見掛けぬか。フライト中でさえ機内食の写真を撮影するは、大抵日本人にして、ならば何故日本人は斯くも食い物の写真を撮影したがるか。これこそ日本人の食い物に対する飽くなき好奇心と拘りに他ならず、如何に美食天国に生まれしイタリア人でさえ、斯くの如き日本人の「食」への飽くなき興味と拘りは、その理解さえ越えしものと知れ。そもそも日本のテレビに於ける紀行番組にても、紹介されるは名所旧跡にあらず、温泉と美食や名物が殆どを占めておれば、また料理番組にあらぬ所謂「食」に関するバラエティー番組(「料理の鉄人」「どっちの料理ショー」「愛のエプロン」「TVチャンピオン」に於ける「ラーメン王」等々)の多さも半端ならず、これこそ日本人が如何に「食」に対し好奇心を抱くかを知る手掛かりともならん。
終演後、Lorenzoは客の女性を口説き落としキスまで到れりとの事で、自ら5ポイントを申請すれど、証人が皆無故にポイントは無効。もしもこのナンパコンペティションは証人必要とのルールなれば、仮に事が成就しようが誰かに見届けてもらわねばならぬと云う事か。流石にこれは、何とも能天気且つ陽気なる「悪気なき」イタリア人なんぞの一言では片付けられぬか。そもそもルームメイトとの同居を常識とする欧州の生活スタイルなれば、ルームメイトが隣室にてナニに及ぼうが然して気にも留めぬ風にして、また性に対し日本人程の背徳性を伴わぬ観念を持ち合わせておればこそ、斯様なルールも適用されるのか。果たして日本代表東洋之は、アウェイにして更にこの不利なルールの下、AMTモテ男ランキングNo.1の威信を賭けて、強敵揃いのイタリア軍団に対し勝利し得るや、是如何に。
今宵はホテルとオルガナイザー宅とに分かれて投宿、車椅子のLucaがホテルへ投宿は当然、我々一同は如何なる場所にても眠れる特技を持っておれば、一方普段ベッドにて眠る欧米人は硬い床にて寝るを好まざると知ればこそ、また朝飯を拵えんとする我々にはキッチンが不可欠な事もあり、Stearica一同にホテルへ投宿して頂く運びとす。オルガナイザー宅へ赴けば、MoondogやBartok等のCDを発見、旅の御供にせんと早速iTuneへダウンロードさせて頂く。元よりアナログレコード志向の私は、CDを然程所持しておらねば、iPodにて聴く音源の殆どを投宿先のCDコレクションよりダウンロードさせて頂いておる始末。故に時には「買う程でもないが聴いてみたい1枚」やら「聴いてみて良かったら買うつもりの1枚」やら「以前聴いた時はイマイチやったけど今聴いたらどないやろ…な1枚」なんぞを中心にダウンロードさせて頂いては「これはダウンロードで充分」「これは今度LPで買お!」「これはダウンロードにさえ値せんわ!」なんぞと判断させて頂く次第。午前3時、一通りのダウンロードも完了すれば、寝袋に包まり就寝。

 

 

11月5日(水) 
午前7時起床。早速朝飯を食さんとキッチンへ赴き、先日購入せしスパゲッティーを用い、これまたツアー食の定番となりし冷製ポン酢スパゲッティーを拵えん。スパゲッティーを半分に折り、フライパンにて沸かせし湯へぶち込む。フライパンにて麺類を茹でれば、絶対に吹き零れせず、更に鉄鍋なれば熱伝導率も高き故、調理時間を僅かながらでも短縮し得るものなり。茹で上がりしスパゲッティーにポン酢とおろし生姜と海苔を加えれば出来上がり、生姜の風味が素晴らしく大いに美味なり。

午前10時過ぎ、Stearica一同と合流し、一路Penrynへ。相も変わらずイタリア軍団は喋り捲りにして、時折イタリア軍団内にて座席のフォーメーションが変更されれど、その喧噪ぶりに変わりはなく、AMTから唯一イタリア軍団に混じり2列目に座する東君は「喧しくて寝れん!」と零す故、私がUSBメモリー代わりに持参するiPod shuffle(第1世代512MBモデル)に適当に音源を入れ貸せば、漸く安眠叶いし様子。
途中、ドライブインにて昼飯休憩となれば、イタリア軍団は例によって所謂まともな食事たるスープやらパイやらを食しておれど、それらは高価にして不味いと重々承知しておれば、こちらはバーガーキングへ赴きWhopper Mealを所望、ハバネロソースをぶっ掛け食す。

日本に於いては絶対にハンバーガーなんぞ食らう事なけれども、高価な割に具がしょぼいサンドウィッチが主流なる欧州に於いては、幾らヨーロッパ人に「アメリカンフードなんて人間の食うもんじゃない!」と罵られようが「アホか!お前らの食うてるその高くてしょぼいサンドウィッチよりかはよっぽどマシじゃ!このタニシが!」と、アメリカ帝国主義的資本主義のアイコンたるハンバーガーに救いを求める次第なり。求めて止まぬは、吉野家等の牛丼チェーンなんぞの欧州進出、否、欧州侵略に他ならん。日本のファーストフードチェーンよ!今こそ欧州市場へ攻め入るべし!
再び車中にて爆睡しておれば、今宵の会場Miss Peapod’sへ到着。海辺の小奇麗なるレストラン&バーにて、スタッフやオルガナイザーが美女揃いと来れば、あの好き者揃いイタリア軍団の興奮ぶりは既にピークに達する程。
今日はGuy Fawkes’ Day(火薬陰謀事件記念日)故、そこら中にて花火が打ち上げられておれば、花火好きの東君曰く「あ~、やっぱり花火っていいなあ…2日続けて花火が見られるなんて幸せだなあ~。」至る所から矢鱈と打ち上げられる花火を仰ぎつつ界隈を散策しておれば、スーパーの袋を携える御婦人と遭遇、これ即ち彼女が来たる方向にスーパー有りと推し量れば、いざスーパーを求め歩みを進めん。5分程も歩けば、このド田舎の小さな街Penrynの中心部へと辿り着き、1軒の小さなスーパーを発見。蓋付きのプラスティック容器にてパッケージされしカップ麺2種を各1個と葱と鯖のオイル漬け缶詰1個を購入。このカップ麺については、確か前回のJNMF欧州ツアーに於いて吉田氏が購入し、なかな美味いと云うておられしを記憶しており、またこの容器もツアー中の食器として使い得るとの思惑もあれば、なかなかの優れものか。何しろ欧州に於いては、椀や丼の形状の食器を然して必要とせぬ食習慣なれば、ラーメンなんぞ拵えし処で、それに見合う器あらざりしとの経緯多く、オーレカップなら未だしもマグカップやらシリアル皿、若しくは巨大なサラダボールにてラーメンの類いを食さねばならぬ事も度々なり。私がスーパーにてカップ麺を購入せしを知るや「おっ!それ何処で買うて来たん?」早速津山さん達も出陣し、同じカップ麺を購入されしは当然の成り行き。
楽屋にて用意されし晩飯は、パイやら野菜煮込みやら手作りケーキ各種。美女スタッフの手料理なる野菜煮込みは案の定味希薄にして、ハバネロソースにて味補正し食せば問題なし。ケーキ各種は私好みのしっとりせし仕上がりにして美味なり。

晩飯を食らいつつ、サッカー好きのKoppaのサッカー話が炸裂、AMTのサッカー通たる津山さん、東君、兄ぃの3名とあれこれ盛り上がる。
今回はウェールズ地方に於けるライヴが皆無なれば、ウェールズより遠路遥々お越し下さりし客も多く、クラブのオーナーも驚く程の盛況ぶりにて大入り満員。
今宵Koppaは、オーラルセックスと指マンによる50ポイントを申請、私が終演後に楽屋へ戻りし際、確かに彼が女性と歓談せしを目撃しておれど、その状況までは目撃しておらず、結局またしても証人不在との理由から、獲得ポイントは5ポイントに減点。なんちゅう過酷なルールやねん!(この夜、結局Koppaはこのイギリス在住ノルウェイ女性とナニを行いしとかで、後日100ポイントが認められし事をここに追記。)
今宵は皆でオルガナイザー宅へ投宿、いきなり酒盛り状態に突入。移動の車中にてひたすら爆睡を決め込む我々AMT一同なれど、津山さんと東君が早々に就寝、嘗ては酒豪バンドの異名を取りしAMTの威信を賭け、兄ぃと2人してこの喧噪に参加。結局私は、私同様「4時間睡眠で充分」と宣うハイテンション野郎Lorenzoと、オルガナイザー夫婦と共に最後まで飲み明かす羽目に。我々4名に充てがわれし部屋にはバスルームが備えられておれば、酔っ払いし勢いにて、湯船に湯を張り入浴せんとすれど湯がぬる過ぎ、温まる筈が逆にすっかり冷え切りて、凍えながら寝袋に包まり、午前4時半就寝。

 

 

11月6日(木) 
午前7時起床。キッチンへ赴けば、丁度津山さんと兄ぃが、既に朝飯を食し終えておられし。折角キッチンがある故、ここは調理が必要なるスパゲッティーを食さんと、袋入りしじみ汁と永谷園お吸ものと葱を用い、味噌バタースパゲッティーを拵えんとす。冷蔵庫よりバターを拝借し、茹で上がりしスパゲッティーの熱にて溶かし混ぜ、そこへ袋入りしじみ汁と永谷園お吸ものを和え、仕上げに葱を添えれば完成。嘗て東君が塩バターラーメンをヒントに考案せし塩バタースパゲッティーを思い出すや、ならば味噌ラーメンの応用として突如思い付きし代物なれど、しじみ風味と松茸風味が合わさり、何とも郷愁をそそる芳しき香りにして、味の方も大いに美味なり。

午前11時頃、さて少々小腹が空きしと思うや「イタリア軍団って朝飯食わへんし、昼飯もいつ食うかわからへんし、Koppa隊長は走り出したらなかなか止まってくれへんし、出発までにもう一回飯食うとくか!」と、津山さんと兄ぃは、昨日購入せしカップ麺を拵えんとす。パッケージの写真を見る限り焼きそばの如きに思われれど、パッケージには湯切口が存在せず、果たしてこれは如何にしたものか。嘗てMr.オクレが出演せしCMにて思い出される「お湯捨ていらず」を売りにせしカップ焼きそばが存在すれど、これも同様なるか。イラチの津山さんは、これが写真通り焼きそばなるとの前提にて、蓋と器の隙間から強引に湯を捨てる荒技へ打って出る作戦を敢行、湯を捨てし後に粉末ソースを加え所謂カップ焼きそばとして食されれば「なかなかイケるで!」との事。

一方の兄ぃは、調理方法の注意書を熟読後、その手順に従えば、先ず乾麺に具と粉末スープを加え湯を注ぐとあり、この時点に於いてこれは明らかに 焼きそばの調理手順にあらざれど、否、もしも「お湯捨ていらず」同様なれば、乾麺が全ての水分を吸収する筈故、未だ汁麺とは云い切れぬか、さて湯を注ぎて3分待てば、矢張り湯は無くなる事なく、結局汁麺として食されれど「う~ん、美味いよ!これってやっぱりラーメンなんじゃないの?」との事。

さて私は如何がせんと思えども、先ずは一度本来の調理法にて食さんと決し、兄ぃ同様の行程を踏まんとす。蓋を開ければ、フォークまで同梱される気配りに感動する一方、乾麺にも関わらず別途パッキングされており、これって一体何の為やねん?具と粉末スープを加え湯を注ぎ待つ事3分、矢張り湯は無くならず終いにして、汁麺として食せり。味の方はと云えば、如何にもマレーシア産カップ麺然とせし酸味のある味にして、製麺具合も含め取り立てて問題はなけれども、如何せんグリンピースがふやけておらねば何とも云い難き食感を呈し、次回は、カップ焼きそばを作る際に具のキャベツ等を麺の下に敷くテクニック同様に、グリンピースが浮上せぬよう麺の下に忍ばせねばなるまいか。食し終えれば、これにて蓋付きプラスティック容器を獲得、今後ラーメンを拵えようとも器に難儀する事なからん。

正午前にオルガナイザー宅を出発すれど、イタリア軍団は先ず昼飯を食らうとかで、矢張り食卓に座し食事せんとする彼等は、昨夜の会場Miss Peapod’sへ立ち戻り、所謂「まともな」ランチを所望との事。既に昼飯としてカップ麺を食らいし我々は、Miss Peapod’sが佇む港にて、寒空の下エアーフィッシングに明け暮れるのみ。

午後1時過ぎ、漸く彼等の長い昼食休憩も終了、一路Exeterへ向け出発。移動の車中は、イタリア軍団の喧噪を他所に、当然爆睡を決め込むのみ。
午後6時、今宵の会場Cavern Clubに到着。流石に昼前からカップ麺しか食うておらねば大いに空腹にして、用意されし晩飯がピザとチップス(フライドポテト)とサラダと云う、こちらで云う処のピザ定食なれば、イタリア軍団は流石に「このピザは糞以下だ!」と憤っておられれど、我々はひたすら貪り食うのみ。アメリカに於けるポテトサラダやコールスローは、何とも諄き上に甘ったるく到底食し得る代物にあらざれど、このコールスローはなかなかの美味。兄ぃに至ってはお替わりまでされておる始末。「う~ん、このコールスロー美味いよ!」

クラブの界隈を散策しておれば、既に殆どの店は閉店しておれど、ショーウインド越しに何と「Bonsai」なる奇妙な盆栽キットを発見。欧米にて観葉植物として盆栽がブームになりしと聞きし知れど、これが噂の盆栽キットなるか。宛らヨガやら合気道なんぞに嵌りし東洋気触れのアホなナチュラリストやらベジタリアンやらが購入せんか。されどアホな日本人も、下品極まりなき欧風建築擬きの家に住み、虚飾に満ち溢れし欧風インテリアなんぞに囲まれ、何とも下衆なセレブとやらを気取りし輩も多ければ、結局は同じ事なり。何にせよ「隣の芝は青い」か。

終演後、イタリア軍団共々ホテルへ。空腹なれどイギリスなれば所謂B&B(Bed & Breakfast)故、朝飯は例のヘビー級イングリッシュブレックファーストに相違なく、ならばこのまま寝るに限るか。今宵は兄ぃと同部屋にして、午前2時半就寝。

 

(2008/12/24)

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