『人声天語』 第103回「続・ユートピア大韓民国」後編

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「韓国で観光すれば『かんこくきゃく』(2月19日)」

昨夜も飲みまくったにも関わらず、矢張り8時45分起床、皆が未だ寝静まっている中、佐藤さんのPCにて雑務をこなす。今頃ダモさん御一行は空港に到着した頃か。
さて今日は1日観光の予定である。因みに「韓国で観光すれば『かんこくきゃく』」なる駄洒落は、昨夜打ち上げにてダモさんが披露したもの。柴藤さんの秘蔵コーヒーも尽き、コーヒーを飲まぬ佐藤さん宅に備蓄されている韓国のインスタントコーヒー註1 )を飲む事となる。こちらのインスタントコーヒーは、何とティーバッグになっており、そして幾ら濃く入れようと2パックを放り込めど、アメリカのコーヒーより遥かに薄いこの味は、既にコーヒーにあらず、まるで薄い麦茶の如し。

先ずは腹ごしらえと、今回の訪韓に於ける最大の目的のひとつである犬肉料理「ポシンタン」を食いに出かける。前回食して病みつきになった私の話を聞いて、是非ともトライしたいと意欲満々の東君に対し、訪韓回数が我々より遥かに多いにも関わらず食べた事がないと云う孝喜君と柴藤さんであるが、この二人は完全に及び腰にて、矢張り食べたくないそうな。犬肉料理屋には斯様な人の為にと鶏肉料理「サムゲタン」が用意されているので、彼等はそちらをオーダーするとか。
いよいよ犬肉料理屋へ到着、佐藤さんと東君と私は、前回犬肉料理屋にて隣の人が食しているのを見掛けた犬食上級者向け逸品「スユク」なるものと定番「ポシンタン」をオーダー。孝喜君と柴藤さんが「サムゲタン」をオーダーしようとすれば、鶏インフルエンザの影響か、現在は鶏肉を扱っておらぬと云う。ならば何処か違う店へと2人が席を発とうとすると、お店の人が「他のお店から料理を運ばせますから、お連れさん方とここに座ってお食事して下さい」と、近所の店から「テンジャンチゲ」とオマケの御飯やらキムチやらが運び込まれる。これこそ日本では信じられぬサービスであろう。
さて先ず運ばれて来たのは、上級者向けの逸品「スユク」である。鍋の底に大量のニラや青菜を敷き詰め、その上に犬肉を乗せ、蓋をして野菜の水分で一気に蒸し焼きにすると云う料理。タレは「トゥルケ」なる胡麻をベースに自らお好みで調合、当然オマケでキムチやらラッキョウやら生野菜やら。お店の人が蓋をめくれば、犬肉が程よく蒸し焼きになった頃合で、さあいよいよ待望の「スユク」に挑戦。

先ずは肉のみ口に放り込めば、意外にも臭みは殆どなく、上質の豚肉の如き柔らかさにして、独特のプリプリした歯応えがまた格別。続いて一緒に蒸されたニラや青菜に包んで頂けば、もうこれは絶品にてその旨さたるや到底筆舌に尽くせぬ。韓国に於いて犬肉料理こそ高級料理なれば、確かにそれも大いに納得。ビールを飲みつつ犬肉を頬張るこの至福感、これこそ韓国でしか味わえぬもの也。

「スユク」とビールで少々腹が張って来た頃、定番メニュー「ポシンタン」が登場、当然オマケで御飯も付いている。「ポシンタン」については前回のレポで詳しく触れている為、詳細については割愛させて頂くが、「トゥルケ」をぶち込み先ずスープを啜るや「これや!」前回の初体験以来すっかり病みつきになるや長らく恋焦がれた味がここにある。勿論最後は御飯をぶち込み雑炊にして完食。犬肉は滋養強壮効果が絶大とかで、これで今夜Eros Motel探訪に同伴してくれる韓国美女さえ居れば文句なしであるが、世の中そこまで上手く運ぶ筈もなし。

あまりに満腹なれば、腹ごなしも兼ねて観光&ショッピングへ。先ずは今回の目的のひとつである「メガネ」の購入。韓国ではメガネが滅法格安で出来るとかで、早速メガネ屋が犇めき合う南大門市場へ。佐藤さんが「ここがソウルで一番安い」と1件のメガネ屋へ案内して下さり、流暢な日本語を話す店員に、あれやこれやとフレームを次々試させてもらう。予想通りの安さにて、私は予定通り2つ購入。東君も度入りサングラスを購入したのだが、店員が彼の現在使っているメガネに触れて一言…
「これは韓国でつくりましたか?」
「日本です」
「このレンズは韓国では200円(2000ウォン)です。」
「ええええ~っ!日本では2000円でした!」
1時間後に受け取れると云う事で、我々は通称「ゴミ市場」へ。

「ゴミ市場」とは、がらくた屋、レコード屋、電化製品屋等から家具屋、厨房道具屋、靴屋、果ては豚モツ屋台から犬肉屋(屠殺屋)に至るまで、多種多様な意味不明の店が建ち並ぶ広大にして怪し気なエリア。現在再開発該当地区らしく、近々完全に消滅してしまうであろうとは、佐藤さんの弁。註2
ビデオ屋の店頭には激安エロビデオやらが並ぶが、陳列はこのザマである。ケースから中身が飛び出し路上に転がっているものまであり。

前回はこの「ゴミ市場」内の1件の中古レコード屋にて、クレジットカードで大量にレコードを購入したのだが、今回訪れたレコード屋ではクレジットカードが使用出来ず、1時間近くを要し大量に韓国サイケを選んだにも関わらず、山積みにしたレコードを眼前にして涙を飲む。佐藤さん曰く「クレジットカードを使える店の方が珍しいですよ」よくよく考えてみれば当然かも知れぬ。四天王寺の朝市では絶対カードは使えぬであろうし、日本橋の五階百貨店辺りでさえ果たしてクレジットカードは使えるのか。「くっそ~!次回は現金で店ごと買うたるから覚悟せいよ!」と云ってはみた処で、韓国サイケのレア盤の高額な事、Shin Joong Hyun等のレアなオリジナル盤なんぞ20万円もするではないか。誰が一体そこまで値段を釣り上げたのか、この辺りのレア盤に関しては、誰かがいつの日かリイシュ-してくれるのを待つしかあるまい。
結局格安LP数枚と韓国エロカセット2本を購入し、南大門のメガネ屋へ戻る。

韓国のメガネ屋は、何と親切にもフィット感にまでこだわり、最後に微調整までしてくれる配慮もあり。東君と2人新しいメガネに掛け替え、気分一心ソウルの街を闊歩。結局、柴藤さんや孝喜君もメガネをオーダーしておられたが、彼等はまだ暫く韓国に滞在する為、出来上がりは後日とか。酒も食い物もメガネも服も何でも安いこの韓国にして、何故韓国サイケのオリジナル盤だけが、あれ程滅法高いのか。平均諸物価から考えれば、20万円と云えど、日本ならば事実上40~50万円に値するのではなかろうか。あの「ゴミ市場」のレコード屋のオヤジなんぞ、もしレア盤1枚売れれば、いきなり2~3ヶ月分の生活費にはなるだろうて。

さて今宵は「ジミヘンさん」の営む韓国風日本料亭へ行く約束である。前回同様、過ぎたるおもてなしを受ける事は必定なれば、漸く昼に食した犬肉料理も消化された具合にて、更には「ゴミ市場」で香しき豚モツ屋台の誘惑をも強靱な精神力ではね除け、今や万全の体勢にて望む。
ジミヘンさんのお出迎えてにて前回同様座敷に通されるや、いきなりテーブル狭しと料理が並ぶ。

ム-ル貝のスープ、生牡蠣、サーモン刺身、ボイル海老、味噌やっこ、カニ甲羅グラタン、ホヤ、イカキムチ、イカ刺身の唐辛子味噌添えサラダ、海苔巻き冷凍マグロ、さつまいも入りサラダ等、されどこれは未だ序の口、前々菜と云った処。先ずはビールで乾杯し、どの料理から頂こうか迷いつつ箸を出す。中でも海苔巻き冷凍マグロと生牡蠣が好評で、一瞬で皿が空いてしまえば、それを見ていたジミへンさんは、すかさずお代わりを運ばせる。おいおい、未だ前々菜やで…これで果たして無事にコースの最後まで辿り着けるのか。
されど斯様な心配をよそに、次々と新しい料理が運ばれて来るではないか。

焼き魚(秋刀魚&ししゃも)、銀杏のガーリック炒め、えのきバター、ミックスベジタブルのチーズ炒め、焼き魚の唐辛子味噌添え等。これで前菜が出揃ったかと思いきや、チヂミ、カマのタレ焼き、更には天婦羅盛り合わせと続く。一体日本の何処の料亭で、天婦羅盛り合わせが前菜として出て来るねん!


ジミへんさんは佐藤さんに、昨夜のコプチャンチョンゴルのライヴに於ける佐藤さんのギターの音色が気に入らなかった等と、熱く語っている様子。こちとら韓国語はさっぱり解せぬ故、ひたすら食ってはビールや「眞露」を飲みまくり、時折タバコで小休止。漸く前菜の皿も半分以上片付いたと思いきや、嗚呼、次なる料理は平目と金目鯛の大漁盛りであったか。

分厚く切られた平目の刺身ととてつもなくバカでかい「えんがわ」が交互に並べられ、その横に金目鯛の刺身が並ぶ。私が「えんがわ」ばかり食するのを見て、ジミへンさんが「河端さんは美味しい処を良く知ってる」と大笑い。何しろ私は、カニ味噌さえ食えばカニの脚は捨てるし、サザエは緑色のワタさえ食えれば身はいらぬし、平目は「えんがわ」さえ食えれば幸せなのである。東君に「教育的指導」をされようが「イエローカード」を出されようが、これは性分なので仕方なし。平目好きの東君は流石土佐の黒潮育ち、分厚く切られた平目を「土佐の刺身もこれぐらい分厚い」と語りつつ、次から次へと口に運ぶ。ここで佐藤さんが韓国流刺身の食べ方を教示。先ずサニーレタス1枚を手に取り、香草ひとつまみ、辛子味噌と醤油を付けた刺身、生ニンニク、お好みで青唐辛子等を乗せ、焼肉同様くるくる巻いて頂くのだが、刺身は矢張り日本流で頂きたいと思ってしまうのは、日本人の性か。

刺身も大いに満喫、かなり腹も張って来た頃合で、今度はトビッコの巻き寿司が登場。

これが韓国で云う「日本料理のコース」なれば、このボリューム感、到底日本では味わえぬものにして、仮に同じようなコースが日本にあったとするならば、このお値段はお一人様一体如何程となろうか。考えるだけでも空恐ろしい。
さて最後に登場するは、海鮮出汁がよく効いたチゲ「メウンタン註3 )」である。

前回ここへお招き頂いた折、あの大食漢一楽さんと共に、この「メウンタン」を眼前にして無念にもギブアップした為、今回はここまでかなり抑え目のペース配分を心掛け、この「メウンタン」を頂くに当たり充分なスペースを胃に確保する事に見事成功。前回の無念を今こそ晴らさんと、皿に残っていたエビ等を全てこの鍋にぶち込み、いざとばかり果敢に食いに掛かる。東君も、私から予め話を聞いていた御陰か、見事「メウンタン」に辿り着く事に成功、否、それどころか御飯を注文し、雑炊にして2杯も平らげているではないか。普段食の細い東君なれば、かれこれ彼とは足掛け17年の付き合いであるが、これほど食いまくる彼の姿は初めてお目に掛かる。一体韓国は彼に何を見せたのか?
「メウンタン」の鍋も見事に空になるや、ジミヘンさんは「もう1杯持って来ようか?」と、韓国ならではのお気遣い頂いたが、当然の如く我々は「ごちそうさまでした。」と箸を置く。
食後の昆布茶とコーヒーが運ばれて来るが、コーヒーは矢張り薄くていただけぬ。昆布茶は、日本の昆布茶とは全く異なり、何と冷やしてある上、甘いのであるが、まるで浪花のソフト昆布飴か?と云うよりは、嘗てトルコにて飲んだ「チャイ(アップルティー)」の如きで、これが大層旨い。佐藤さん曰く「韓国はトマトジュースも甘い」らしい。

ジミヘンさんとまたの再会を誓いお別れ、満腹なれど今ひとつ飲み足らぬ我々一同、東君の「もう一度『マッコルリ』が飲みたい」とのリクエストにより、韓国ロックバー「コプチャンチョンゴル註4 )」へ向かう。この店は60年代から80年代まで辺りの韓国ロックや韓国ポップスのみを流すロックバーだそうで、様々な人がここに集まると云う。カウンターの後ろには数千枚はあろうかと云うLPが並び、DJブースではDJが黙々と客のリクエストに応えてレコードをプレイする。あちこちで客が曲に合わせて歌ったり踊ったりする様は、何故か微笑ましくも感じれば、日本に於いても近頃の日本のロック・リバイバルと云い、年輩の世代に於ける秘かな懐かしのフォーク&ニューミュージック・ブームと云い、斯様な店が日本にもあれば、以外と当たるやも知れぬ等と思う。ふと目に入りし壁に張られたレコードジャケット群は、今日「ゴミ市場」のレコード屋にて、かなり高額な値段を告げられたものばかりなれば、試聴も兼ねて佐藤さんにいろいろリクエストしてもらう。その佐藤さんもファンなれば、つい先日行われたスタジアム・コンサートへも足を運んだと云うチョー・ヨンピル註5 )、彼は日本では演歌歌手として認知されているが、本国ではロックスターであった事を知り驚愕。佐藤さんが抱えるこのレコードジャケットなんぞ、まるでZepのジミー・ペイジ張りではないか。

さて「マッコルリ」であるが、この店ではやかんではなく市販ボトルで出て来るのだが、コップとなる器はアルミ製の矢張りオーレカップの如き大きさなれば、ボトルは一瞬で空となり、次から次へとボトルをオーダー。この飲み易さは尋常でない故、これは本当に50Lは飲めるやもしれぬ。

Shin Joong HyunやTrippers等、ナイスな韓国サイケをBGMに酒が進む。するとそこへ豚肉とキムチを炒めたものが豆腐に乗せられている料理が運ばれて来た。

何とこの店で「マッコルリ」を飲むと、この料理がオマケで付いて来るのだと云う。酒にアテがオマケで付いて来るなんぞ、ではこの店は一体何で儲けているのか。されど甘い「マッコルリ」と辛い「豚キムチやっこ」の相性は素晴らしく、あれ程満腹であったにも関わらず、ついつい箸を伸ばしてしまう。先程あれ程食いまくった東君も「腹減った」と宣う有様。そんな折、佐藤さんが別の種類の「マッコルリ」をオーダー、こちらも韓国最後の夜なれば、とことん飲み倒す所存なり。

柴藤さんが、カウンターに座る2人の韓国人男性と話し込むうち、彼等もこちらのテーブルに合流、佐藤さんの彼女ウニちゃんもやって来て、最後の夜らしい饗宴状態に突入。その2人の男性、ひとりは日本語が幾らか話せるらしく、どうやら柴藤さんに「君たちのバンド(コプチャンチョンゴル)のマネージャーをやらせてくれ」なんぞと話している様子で、もうひとりの方は、東君の隣に座り込み「フランスに留学していた」と英語で話し込んでいる。

ウニちゃんが疲れている事もあり、佐藤さんと孝喜君は帰宅する事となり、残る我々3名は、この得体の知れぬ2人と別のバーへ飲みに行く事になる。佐藤さん宅が新村故、新村の近くで飲もうと歩いておれば、昨夜の打ち上げにも顔を出していた少々オカマっぽい如何にも業界人風の男性と遭遇、何と彼も一緒に飲みに行く事と相成る。何となく怪し気な空気が立ち篭める中、ふと気付くと東君と「フランスに留学していた」と云う韓国男性の姿が見えぬ。暫くして東君ひとりが追いつくや、どうやら彼はホモだったらしく、なんでも東君を誘って何処か別の場所へ誘おうとしていたとか。当然の如く東君に見事にフラレた彼は、結局何処かへ消えてしまった模様。それにしても危うく東君にEros Motel探訪の先を越される処であったか。

さて辿り着いたバーにて、「眞露」をオーダー、2人の韓国人は妙に意気投合し絶好調の様子なれど、先程「マッコルリ」を飲みまくった上に、ホモの毒気に当てられた東君はグラス片手にダウン、もう1件飲みに行こうと言い出した張本人の柴藤さんもソファにて爆睡中なれば、日本代表は私独りにして、ここから何と日韓飲み比べ大会の幕が切って落とされたのである。グラスに「眞露」を注いでは「乾杯(カンベー)!」と一気に飲み干し、また注いでは「乾杯(カンベー)!」と、これを延々と繰り返す。その間にテーブルには、生牡蠣の辛子味噌添え、焼き魚(太刀魚)、玉子焼き等が並べられ、今や斯様な食べ物を見るのも嫌なれば、果たしてこの夜、韓飲み比べ大会はいつ終わるのやら、矢張り佐藤さんと一緒に帰ればよかったかと、今更ながら後悔すれど、注がれた酒を飲まねば日本男児の名が廃ると、意地でグラスを空け続ける。

一体何本の「眞露」を空けたのかさえ判然とせぬうち、どうやら韓国勢も酩酊状態の様子で、漸くお開きと相成り、東君と柴藤さんを起こし帰路につこうと思えども、果たしてここは一体何処なのやら。この韓国勢2人に問い質した処で、すっかり泥酔状態なれば、何とも要領を得ぬ答しか帰って来ぬ。結局タクシーを捕まえ「新村の空港バスの停留所」と告げた処が、何故か降ろされたのは路線バスの停留所にして、全く見覚えのない景色なれば、酩酊の柴藤さんに何とか意見を仰ぎ、東君共々3人の記憶を結集し、漸く見覚えのある場所まで辿り着く。無事に佐藤さん宅に帰りつくや、事の次第を佐藤さんに話した処「これからは変な韓国人にはついて行かないように」と釘を刺されてしまった。但し東君がホモに迫られたエピソードには、佐藤さんもウニちゃんも爆笑、「無事に帰って来れてよかったね。」就寝はすっかり明け方だったか。

翌朝は流石に酒が抜けず、10時に起床。前回は寝坊して危うく帰国便に乗り遅れそうになったが、今回は午後2時のフライトなれば、11時に空港バスに乗れば余裕である。されどもう一度どうしてもCD屋にて韓国サイケのCDを物色したい故、荷物を引っ下げ、空港バス停留所近くのCD屋へ出向く事に。昨日レコードが買えなかった悔しさから、在庫を根こそぎ買い漁る。サービスで韓国フォークシンガー「キム・ウィチョル」のCD(サンプル盤)も付けてくれた。註6 )矢張りオマケこそ韓国の素晴らしき習慣なり。
その後百貨店の地下食品売り場にてコチジャンやキムチ等を購入し、空港バスの停留所にて、佐藤さん、孝喜君、柴藤さんとお別れし、一路インチョン空港へ。

さて、東君はこの4日間の滞在で見事体重3kg増量。私も前回は見事に3kg増量されてしまったが、今回は全く体重に変化なし。韓国とは上手く付き合っていかねば、1日1kgペースで太るなんぞ、充分その可能性がある故に、東君曰く「もし1年間滞在すれば、このペースなら365kg増で、400kg超級になってしまう!」佐藤さんの話では、韓国人は若い時から多量の唐辛子を摂取している御陰で、体に脂肪が付きにくい体質らしい。しかし女性のオッパイも小さいとか…。

しかし帰国して2人していきなり焼肉屋へ直行。もう体が焼肉を欲して仕方なし。帰国すれば、必ずや刺身やら豆腐やらを食しに行くは当然の理なれど、 今だ嘗て帰国するや、つい今し方まで居た外国の料理を貪るなんぞ、考えもつかず。いやはや韓国の魅力は底なしにして恐るべし。

今回も韓国を大いに満喫。次なる目標は「レコード屋1件丸ごと買い上げ」と「マッコルリ50L飲み倒し」そして「Eros Motel探訪」か!
素晴らしきかな大韓民国。

最後に、今回も大変お世話になった佐藤行衛さんとウニちゃん、「Astoro Noise」のチェ・ジュニョンさんとホン・チョルギさん、「コプチャンチョンゴル」の柴藤さんと孝喜君、ダモさんと宮下君&きくちゃん、そして韓国の素晴らしき人達、「カムサ ハムニダ!」


追記訂正

佐藤さんから、私の「事実誤認」箇所の訂正メールが届きましたので、それを転載す る事で、「訂正」とさせて頂きます。

  1. 「乾杯(カンベー)!」ではないです。コンベーです。ちなみに「カンペ」とは韓国語でヤクザのことなので、ご注意を!
  2. カクテギは、韓国語では「カクトゥギ」と発音します。日本でカクテギといわれているのを韓国人が知ると皆笑います。どうも発音的におかしいらしい。
  3. ちなみにあの22度の「眞露」は、「チャミスル」という商品名で、元来の「眞露」(25度)も売っています。
  4. 生玉葱(海苔の佃煮を添えて食す)→黒味噌(チャジャン)ですよ。
  5. やはり国民食といえば、「チャジャンミョン」です。炒飯は亜流。チャジャンミョンが大人気なので、炒飯にもチャジャンがかかって出てくるようになったのでは…(私見)。そうそう、麺は煮えすぎ多いですね。今度来たら、韓国一美味い「チャジャンミョン」を食べに行きましょう。ここのは他の店とは段違いです。(ただそれでもお客が多くて忙しい時は煮えすぎの麺が出てくることも…あんまり面の煮え具合にこだわりないのかなぁ?)

R.I.P.

2004年3月1日午後7時30分、韓国を代表するドラマー金大喚氏が、急性肺炎の為、御逝去なされました。2週間程入院されてたのですが、意識が戻らずそのまま旅立たれたとの事。
今回、金大換氏のお店に立ち寄った折、偶然にも氏のポストカードを購入したのですが、あの豪快にドラムを叩く姿も、韓国に1台しかないと云うバイクを自慢する笑顔も、もう見られないと思うと寂しい限りです。


(註1 )
箱には、Coffee Tae-Bagと表記。商品名は、「コルディ・ワン・トゥ・コーヒー」。(本文に戻る[註1])

(註2 )
知る人ぞ知る場所だったのだが、最近ではガイドブックにも紹介されている。しかし、清渓川(チョンゲチョン)復興工事で、なくなってしまうかも…。で、なんと最近、東大門運動場の中で、ゴミ市場が立つ日が出来たとか…。(本文に戻る[註2])

(註3 )
メウンタン(意味は、辛い鍋です)(本文に戻る[註3])

(註4 )
雑誌『韓国語ジャーナル第7号』(アルク)に、私の韓国ロックの歴史の記事と一緒に、マスターのインタビュー載ってます。ぜひ一読を!(本文に戻る[註4])

(註5 )
日本では演歌歌手というイメージですが、韓国では芸能界を代表するスーパースターです。(本文に戻る[註5])

(註6 )
キム・ウィチョル 現在は、アコースティック・ギタリストして活動。CDのタイトルは、『キム・ウィチョル 歌集』です。(本文に戻る[註6])

(2004/3/02)

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