『人声天語』 第141回「日伊共同戦線欧州道中股栗毛(AMT & TMP U.F.O.欧州ツアー2008)」其之拾

11月28日(金)
11月30日(日) 午前8時半起床。朝飯として、日清カレー焼きそばを食さんと思えど、油もフライパンも無い故、麺を茹でるのみ。袋入り乾麺に具が混ざりしは衝撃的、日本に於いて斯様な即席麺ありしかと思えば、エースコックのワンタンめんこそ元祖か。今回のツアーに於いて欧州流カレーには既に辟易しておれば、粉末カレー焼きそばソースとは何とも気乗りせぬ故、トンカツソースと味の素とハバネロソースにて焼きそば擬きへと改造、これにてトンカツソースと最後のハバネロソースも名誉の戦死。

いよいよ今宵がツアー最終日なれば、未だダモさんとのUK&アイルランド・ツアーを残す私を除く日本勢は、各自帰国準備に取り掛かり始めており、津山さんは大事なレコードも既に梱包済みにして「後はベース解体したら終いやけど、まだ食糧残ってるからガンガン食うて行かな!」今回のツアーに於いては、ホテル泊が多くキッチンに出会う事少なければ、十八番のスパゲッティー・ペペロンチーノを拵える機会に恵まれず終いの東君は「もう(スパゲッティー・ペペロンチーノを作る)チャンスないやろ…」ここまで旅を共にせしニンニクのニンちゃんと決別を決意。さり気なく窓際に置き去りにされしニンちゃん、ホテルの掃除のおばちゃんにより救われるか、さてまたゴミ箱行きとなるやら。

午前9時半出発と聞いておれど例によって出発の気配なく、室内禁煙故に窓を開けのんびり煙草を吸っておれば、起き抜けと思しきKoppaに遭遇、既に午前9時半なれば、さて何時出発かと訊ねるや、その答えは「Now!」大慌てにてチェックアウトすれど、イタリア軍団は相変わらずのんびりしておれば、時間厳守を旨とするKoppaは「イタリア人は何でこんな時間にルーズなんだ!」と憤慨気味。 クラブにて機材を積み込み、午前11時に一路S.Vito di Leguzzanoへ向け出発。今日はいよいよ1ヶ月ぶりにイタリアへ帰国なれば、イタリア軍団は大はしゃぎ。スイスの山岳地帯に突入すれば窓の外は完全なる雪景色、流石に車内のヒーターが駆動されておれど、然して尚も寒ければ、相も変わらず寝袋に包まりて窓から銀嶺のアルプスを眺むる。給油休憩の際、昼飯のサンドウィッチを購入せんとすれど、どうにもそそられる一品見当たらず、散々悩みし挙げ句5割引のシールに惑わされ、既に欧州流カレーには辟易しておれど、迂闊にもチキンカレーサンドを購入。安物買いの銭失いとはよく云ったもの、これがまた世にもおぞましき代物にして、チキンカレーとは云えど、殆どホイップクリームをターメリックにて黄色く色付けせしかと思しき、一口のみにて既に胸焼けを誘発する欧州激不味料理戦線から送り込まれし最後の刺客なり。今朝使わず終いにてキープせし日清カレー焼きそばの粉末ソースを召喚、振り掛けて食せば味が濃くなりし故に諄さが緩和されしかと一瞬錯覚すれど、矢張り猛烈なる胸焼けに襲われ非業の爆死轟沈。

いきなり細き峠道となれど、母国を眼前に控えるKoppaはひたすら爆走するのみ。車酔いする性質の私なれば、斯様な山道を攻められるや一撃にて車酔いするは間違いなく、ならばここは寝るに限ると、iPodにてSystem7なんぞ聴きつつ爆睡。
午後5時、今宵の会場CSCに到着。Francesco曰く「ここはサイコーの場所なんだ!サイコーのオルガナイザー、サイコーのディナー、サイコーのオーディエンス!だからツアーの最終日にここを選んだんだ!」Stearicaの面々は、流石に母国凱旋ともあれば旧友達と再会し、勿論母国語にて会話も叶えば話に花も咲きし様子。Francescoの彼女も駆けつけておれば、彼のポイント獲得のチャンスはこれにて打ち止め、即ちKoppaの勝利が99%確定せり。

晩飯は、スタッフの手料理にして、Francesco曰く「ここの料理はサイコーだぜ!」されど先日のスイスに於けるイタリア人シェフのスパゲッティーの一件もあれば、何しろ海外ツアーに於ける合言葉は「D.T.A.(Don’t Trust Anybody)」なればこそ、迂闊に信用しかねるか。一品目は蛸と米のスープなればなかなかの美味なれど、海鮮出汁が然程効いておらねば、味の深み不足にして次第に味に飽きて来る始末、ならばとイタリアンペペロンチーノをぶち込むや、味の輪郭もシャープとなれり。

続いて出されしは、北イタリア名物にして私が忌み嫌うポレンタなり。トウモロコシの粉から作られし代物なれど、これはペンネ、インサラタ・デ・リゾと並ぶ私にとってのイタリア3大激不味料理のひとつにして、以前AMT & TCIにてイタリアを訪れし際、東君を除くメンバー全員が見事玉砕せし経緯もあり。ポレンタ拒否は勿論なりて、共に出されし法蓮草ソテーとポテトのみを頂けど、法蓮草は茹で過ぎどころか溶解寸前にして、素材の旨味やら食感なんぞ皆無なれば、アルデンテに拘るイタリア人なれど何故野菜は常にオーバーボイルなるか。ポレンタ初挑戦の津山さんは、法蓮草ソテーと合わせ食らいておられれば「おっ、法蓮草と一緒に食うたら充分食えるわ!味なんかどうでもええ、腹さえ膨れたらええねん!」流石である。

主菜の海老とイカのトマトソース煮が運ばれて来れば、これはなかなか美味なり。

ツアー最終日にして母国凱旋なれば、またFrancescoの彼女も駆け付けておれば、Stearicaの入魂ぶり凄まじく満場の客にも大ウケ。我々のセットのラスト「Milky Way Star」に於いて、Stearicaの面々をステージに召喚、「Con il Cazzo in mano」を大合唱すれば客席も更にヒートアップせり。アンコールは「Na Na Hey Hey」を今回のツアーに於いて初めて演奏、Stearicaの面々も客も皆一緒に大合唱、大団円にてこの1ヶ月に渡りしツアーも幕。ありがとうFrancesco、Luca、Davide、そしてKoppa!
終演と同時に、津山さんはベースを解体しフライト用パッキングを完了。津山さんはアコギ用の革製ソフトケースを使用しておられれば、その中にベースを解体し収納、更に衣類は一部を除き、道中に於いて着捨ててしまわれる故、ツアー終了時には殆ど皆無、然ればこのギターケース1個に殆ど全て収納されておれば何とも身軽にして、流石は山男なり。「これでいつでも飛行機に乗れるで!」
今宵の投宿先は、Francescoが云う処の「宮殿」なる超高級民宿とでも云うべき貴族の豪邸を利用せしホテル。高価なアンティークが所狭しと並び、高級インテリアに思わずFrancescoが「宮殿」と称せしも納得、上品且つ高貴な雰囲気漂う女性オーナーに案内され部屋へ通されれば、そこには東洋美術品の数々が並べられ、如何にも映画なんぞにて見掛ける欧州貴族の寝室の如し。さて私も携行する食糧を消費消却せんと、先ずは重き思いしてイギリスよりここまで持ち歩きしグリーンピースとガルバンソービーンズの缶詰と、先日の日伊交歓晩餐会の際にイタリア軍団が用いしオリーブオイルとバルサミコと塩をバン内にて見つければ拝借、ニンニクのニンちゃんと決別の際に東君から譲り受けしニンニク1欠片、Diksmuideの4AD Hotelの厨房から失敬せし玉葱1個、以上の材料を以て、嘗てトルコ料理店にてシェフを務めし際の人気メニュー「豆達のサラダ」を拵えん。包丁がなければ微塵切り叶わぬ故におろし金を駆使し、玉葱とニンニクを摺り下ろし、バルサミコとオリーブオイルと塩に合わせドレッシングを作成、そこへグリーンピースとガルバンソービーンズを混ぜ合わせれば完成。スコッチを呷りつつ調理せし故、若干塩っぱくなりしかと思えども、酒のアテとして拵えておれば問題なしか。

スコッチのアテにせんと鯖缶を開け、ポン酢とおろし生姜を添えし。

されどこれが空腹感を刺激、結局カップヌードルも食わんと洗面所へ出動、洗面台の湯にて麺をふやかし、且つ例のクセのある香りの元凶たる粉末スープ浄化洗浄も図りし。洗浄せし麺に、おろし生姜とポン酢が添えられし鯖を混ぜ、鯖ポン酢生姜ラーメンとして食せし。豆達のサラダの残りはタッパにてキープ。

テレビにてLucaお薦めの70年代イタリアンB級映画を観賞。午前4時半就寝。

 

 

12月1日(月)
午前8時半起床。流石は「宮殿」か、ジャグジー付きの豪華なる風呂を発見、折角なればとこのラブホの如き豪華風呂を満喫。海外ツアーに於いて、食文化の違いと並び苦労するは風呂なり。何しろあれ程に家は広けれど、何故ユニットバスなるか、時折風呂とトイレが別々に分けられし家もあれど、大抵はトイレとシャワーは同室にして、嘗て朝からのんびりシャワーを浴びておれば、朝飯を食らいし東君が突如便意を催し緊急事態となりて、私は一時シャワーを中断し彼にバスルームを明け渡さねばならざりし経緯さえあれば、兎に角せめて風呂とトイレは別室にと願うは当然か。また例えバスルームに充分な広さを持ちながらも、シャワーのみにしてバスダブ無き場合多し。日本人は、大抵風呂に入るは夜にして、湯船に身を沈める事により、一日の疲れや旅の垢を落とす事を旨とすれど、欧米人は、シャワーを浴びるは朝にして、シャワーを浴びる事により、目を覚ましリフレッシュする事を旨としておれば、そもそも風呂若しくはシャワーと云うものに関し、全く正反対とも云える概念を持つものなり。故にバスダブの必要性は希薄にして、況してや日本の風呂場の如く洗い場なるスペース皆無なれば、仮に湯船に浸かりし処で、その湯船の中にて体を洗わねばならず、体を洗いし後はシャワーにて洗い流さざるを得ず、然れば再び湯船に浸かる事叶わねば、我々日本人にとっては何とも不具合極まりなし。欧米にて、日本食やら盆栽やらが認知され始めし昨今、是非とも「素晴らしき日本の風呂文化」を輸出して頂きし処か。嘗て欧米人は人前にて裸体を晒したがらぬ故、大衆浴場の如きには大いに抵抗ありと語られておれど、日本を訪れる観光客が温泉を好む現状から考慮すれば、一概に斯くの如く決め付けられじ。もしも海外ツアーに於いて、ホテルに大浴場なんぞが完備されておれば、これ程疲労が蓄積される事もあるまいと思えしものなり。
風呂から上がれば、朝飯を用意して下さりしと伺い、豪華応接間にて朝飯を頂きし。そもそもビスケット若しくはパンとエスプレッソ程度にて朝飯を済ませるイタリア人なれば、朝飯と云えどパンとエスプレッソと果物のみにして、パンとエスプレッソに加え、柿があれば1個頂きし。

津山さんは何処ぞからアコギを見つけて来れば、Lucaと一緒に何故かL.Zepの名曲「Stairway To Heaven」を合唱、女性オーナーは、突如始まりしホームコンサートに歓喜されし。ここには数多くの有名ミュージシャン達も投宿せしとの事、女性オーナーよりゲストブックを渡されれば、我々もサインを残させて頂き恐悦至極。

午前9時半、「宮殿」を出発し、別のホテルにて熱き夜を過ごせしFrancescoと彼女を拾い、その彼女を最寄りの駅まで送り届けし後、Lorenzoの待つ録音スタジオへ向かいし。今日は、Francescoからの要請にて、録音スタジオに於いてLorenzoをエンジニアに迎えStearicaとコラボレーションの録音予定。さてツアー全日程無事終了とは即ちナンパコンペティションもこれにて終了、Koppaは「何故か全員ノルウェイ女だったのが残念…」とは云いつつも勝利宣言。ドライバーなれどバンドメンバーを向こうに回し余裕の勝利とは、されどドライバーこそ演奏の必要も無ければ、女性を口説く時間も充分ありて、また自分が運転する故に機動力も問題なく、実はかなり有利な条件なりしか。況してやKoppaは、話好きの話上手にして、ツアードライバーとしてのみならず、自身のバンドにても欧州や北米をツアーしておれば話題も豊富、何しろ人柄も良くルックスも良ければ、況してや御自慢「magic cazzo」まで所持しておれば、この勝利も当然の結果なり。御大Francescoの驚異的追い上げもあれば、車椅子のLucaでさえ見事にポイント獲得と、いやはや流石「人生の愉しみ方を教えてくれる国イタリア」の男達なり。それに比べ我々日本男児、幾ら平均年齢が四十路半ばとは云え、私のアシストポイントのみなれば、期待されしAMTモテ男ランキングNo.1の称号を持つ東洋之も、為す術なしどころか、そもそも基礎体力不足を叫ばれておれば、連日の過酷なライヴとShopzone勤務にて、大いに疲労困憊されし故、結局参戦さえされず終い。否、津山さんの「ワシらは演奏してCD売りに来とんねん!」なる御言葉通り、女よりも仕事、何とも勤勉なる日本人なり。
午後1時半、道中のピザ屋に立ち寄て昼飯、私はルッコラのピザを所望、所謂ピザソースさえ塗られておらぬシンプル極まりなきピザなれば、味的には若干物足りなさを感じるか。

午後2時過ぎ、果たして何処の街かさえ判らぬド田舎の録音スタジオに到着。Lorenzoと再会、KoppaはLorenzoの顔を見る事さえ嫌がる程にして、この両者の確執は想像以上かと思えば、LondonにてLorenzoを解雇せしFrancescoの判断は正しきと改めて確信せり。機材を搬入しセッティングが始まれど、この後マイクのセッティングも行われる故、何とも手持ち蓋さにして、ここにはネットさえ無ければ、明後日のイギリス再入国へ向けワークパーミット受け取りの最終確認をせねばならず、丁度今宵シェフを務めるKoppaが買い出しに出んとすれば、何処かにて野良電波若しくはネットカフェにてネット接続せんと、東君共々お供を志願。運良く駅前に於いて野良電波を発見、これにて無事ネット接続も果たせば、そのままスーパーへ赴き今宵の食材やワイン等を購入、午後5時にスタジオへ帰還すれば、丁度セッティングが完了せしとか。猛烈に空腹なれば、昨夜拵えし豆達のサラダの残りを食し、録音へ向けての腹拵えも完了。兄ぃとDavideのツインドラムにLucaがベース、Francescoはギターとシンセ、東君はシンセのみ、私はギター、既にベース解体梱包済みの津山さんはボーカルを各々担当し、何セットか即興にてセッション録音。その間にKoppaは着々と料理を拵えておられる。 
さて録音も終了と相成れば、いよいよ「最後の晩餐」と冗談と飛ばせし晩飯となりし。イタリア流なれば前菜は勿論パスタ、所謂トマトソースのショートパスタなれど、ペペロンチーノが大量投入されておれば、津山さん曰く「あっ、結構辛いで!でもマコヤンには関係ない話やろうけど…」私は基本的にショートパスタの類いは食感が苦手なれば好きであらねど、これは茹で具合絶妙にして大いに美味なり。嘗て料理自慢を自負せしイタリアのサイケバンドJennifer Gentleの元ドラマーAlessioが「イタリア料理は、料理方法がシンプルだからこそ、何か一箇所でも間違うと失敗になるんだ」と語っておれば、このKoppaの料理は満点と云う事にならん。

主菜は野菜のトマトソース煮込みとボイルドライス、トマト煮込みはまるで懐かしの給食の如し、野菜の甘みが滲み出せり甘めの味付け、これはこれで問題なけれど、欲を云えば前菜もトマトソースなれば、矢張りトマトベースは主菜か前菜のどちらか一品に絞り込み、前菜と主菜のより大きな味の対比と調和を求めたき処か。

シェフKoppaが、うっかりサラダを出し忘れておれば、主菜を食し終えし後に茹で玉子付きサラダが登場、そこで私が、スーツケースの奥底にて温存せししそ昆布を出すや、地中海とアドリア海を擁するにも拘らずイタリア人は海藻を食す習慣なければ、これは何だと恐る恐る手を出す有様、我々日本勢はこの郷愁誘うしそ昆布に感涙、ボイルドライスをお替わりししそ昆布と合わせて頂けば、いよいよ感極まれり。

録音も終了すれば、東君と兄ぃも楽器を片付けフライト用パッキングに勤しむ。日本へ持ち帰るCDやTシャツの各自分担分もあれば、各々受託手荷物が20kgを越えぬよう工夫せねばならず、これこそツアー最終日に於ける最後の務めにして、所謂帰国前夜の光景なり。Francescoが、私とドローン系セッションの録音を希望しておれば、私は未だフライト用パッキングする訳にいかじ。すっかり満腹なれば、暫しソファにて転寝すれど、深夜より再びドローン系セッションの録音。全ての録音も完了すれば、既に日本勢もKoppaも御就寝、私もフライト用パッキングに取り掛からんとすれば、鞄の上に津山さんより餞別として、真空パックのごはん、レトルトカレー、七味唐辛子ふりかけが置かれており、御心遣い恐悦至極、有り難く頂戴させて頂きます。ここまで素晴らしき活躍を見せし四天王、ポン酢と麺つゆと味の素とおろし生姜も、既に残量僅かにして、フライトに向け荷物の軽量化を図らねばならず、ここに非情の解雇通告。フライト用パッキングも無事完了すれば、私はStearicaの3人とスコッチを呷りつつ歓談。彼等に「今回のツアーは本当に人生最高のツアーだった!ありがとう」と、大いに感謝されれば、こちらこそ何から何まで手配して頂きて、また一切のトラブルにも見舞われず、これ程お気楽極楽なるツアーは初めてなれば、幾ら感謝しても余りある。何しろ1ヶ月に及ぶツアーにて、アンプ類のトラブルが皆無とは、AMT史上初の出来事にして、これだけを取り上げても感謝し切れぬ程なり。
午前4時、Stearicaの面々もいよいよ就寝されれば、入れ替わりに日本勢が起き出し、最後の食糧を以て各々捕食、私はソファーにて仮眠。

 

 

12月2日(火)
午前5時起床、機材を積み込み最後の出発。最寄りの駅にて、これより帰国便に搭乗する為にMilano Malpensa空港へ向かう津山さんと東君と兄ぃをお見送り。彼等は列車にてMilano Centrare駅へと向かい、シャトルバスにて空港へ向かう手筈。「ほなら次は(AMT)祭で!」
イタリア軍団と共に、駅構内のカフェにてカプチーノとチョコクロワッサンを頂き、名残惜しけれどこれにて彼等ともお別れ、彼等は一路Torinoへ、私はこの駅よりシャトルバスにてMilano Linate空港へ。これよりアイルランドまで再び束の間のひとり旅、私はAMTのツアー後にソロの仕事等多く、メンバーとツアー終了後に現地にて別れる事多かれど、今回はあれ程賑やかなるイタリア軍団と1ヶ月も共に旅しておればこそ、妙な寂しささえ感ずる始末。
午前7時10分発のMilano Linate空港行きシャトルバスに乗車、渋滞に巻込まれれば、空港到着は予定より30分遅れの午前8時40分なり。本日のアイルランドDublinへのフライトは、Aer Lingusなるアイルランドの格安航空会社なれど、受託手荷物の重量超過2kgも問題なくチェックイン完了。因みに翌日のDublin発London Gatwick行きフライトは、オルガナイザーがチケットを用意せし故、あの忌まわしき悪名高きRyanairにして、受託手荷物の重量13kgまでのみ無料なれば、幾ら19kgまで軽量化を試みし処で、6kg分の追加料金を徴収され、更にギターは機内に持ち込み相成らんと、オーバーサイズ・チェックインにて預かるとの事なれど、楽器の預かり代金として別途75ユーロ(当日のレートにて9075円)も徴収される始末なり。幾らフライトチケットが格安なれども、追徴金が斯くも高ければ、結果的に他の格安航空会社の方が遥かに割安にして、これは殆ど詐欺紛いとも云えん。
アイルランドもイタリアと同じEU(欧州連合)加盟国なれば、出入国の手続きは不要と思い込んでおれど、何故かここイタリアMilanoにてEUよりの出国手続きが行われし。さて Dublinに到着するや、今度は当然入国審査ありて「1日のみの滞在」と告げれば、無事通過。空港ロビーにてダモさんとオルガナイザーが待ってくれておれば、これより1週間に渡るダモさんとのUK&アイルランド・ツアーなり。

<追記>
AMT & TMP U.F.O.にて渡英せし際のイギリスのワークパーミットは、その期間限定とされておれば、今回のダモさんとのツアーに際し、改めて別のワークパーミットを申請せざるを得ず。されどそのイギリスのワークパーミットは、欧州ツアー中と云う事もあり、原本を受け取る事叶わず、MacBook内にファイルにて所持するのみにて、入国審査の際に提示せねばならぬ原本若しくはコピーを所持しておらねば、翌日のイギリス入国に対し若干不安を抱えておれど、結局Dublinにてもプリントアウト叶わじ。「いざとなればMacBook開いてワークパーミットのファイル見せたらええか…発行されてる事に間違いないんやからな」と、すっかり開き直りて、翌日イギリスLondonへフライトすれば、アイルランドからの渡英者は国籍問わず、イギリスでの入国審査が免除される仕組みとなっており、結局ワークパーミットを見せる必要さえ無し。然れば私はそもそもワークパーミットを申請する必要もなく、今回のワークパーミット代195ポンド(当日のレートにて24570円)は、ドブに捨てしも同然か。成る程道理でイタリアを出国する際に、出国手続きをさせられし筈なり。

またCopenhagen空港にてチェックインせし際、私の帰国便がキャンセルされしを告げられておれば、Scandinavia航空曰く「12月10日までCopenhagenから日本への直行便がない」との事なれど、12月13日には名古屋トクゾウにてAMT祭があれば、12月10日の便とは即ち成田に11日着にして、そこからまだ一旦明日香まで戻りて準備し、名古屋へ向かわねばならぬ故、何としても当初の予定通り8日のフライトを希望。結局LondonからCopenhagenと北京を経由し成田へ向かうフライトに振り替えて頂けれど、成田に午後7時過ぎ着の便に変更されし故、既に新大阪行きの新幹線さえ終電1本前にして、大阪環状線も内回りの終電なれば天王寺にて列車がなくなり、妹の車にて天王寺駅から自分の車を停めてありし実家まで送ってもらわねばならぬ羽目となれば、結果Londonの投宿先から明日香の自宅まで31時間強を費やせり。後日、Scandinavian航空より、お詫びとして赤ワインが届けられしは御愛嬌なり。ホンマはワインよりも、お詫びとしてマイルを加算してしてくれた方が、よっぽど嬉しいねんけどなあ。

 

(2009/1/8)

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